記事内に広告を含みます
自衛官候補生と一般曹候補生の違いやメリット、デメリットについて解説します。
よくどちらで入隊するか迷ったときに、
- 自衛官候補生は「任期制」だから一般曹候補生として入隊する
- 一般曹候補生よりも自衛官候補生の方が稼げる
といったような理由で決めてしまいがちですが、ここには大きな罠が潜んでいます。
実際に僕も自衛隊に入隊するにはやはり「任期制」という理由で自衛官候補生を考えていなかったのですが、今振り返ってみれば、自衛官候補生として入隊したほうがよかったんじゃないのかな?
と思うようになってきました。
- 自衛官候補生と一般曹候補生のどちらで入隊するか迷っている
- 自衛官候補生と一般曹候補生の違いを知りたい
って方は参考にしてみてください。
自衛官候補生と一般曹候補生って何が違うの?
自衛隊総合採用案内などの情報をベースに解説します。
シンプルに自衛官候補生とは?
ざっくりと自衛官候補生について一言で表すと
- 「任期制」
ってところが自衛官候補生の大きな特徴になります。
1任期は陸上自衛隊で1年9ヶ月、海上・航空自衛隊で2年9ヶ月となっています。
(最新の処遇については防衛省の自衛官候補生「募集要項」を参照)
自衛官候補生として入隊したら、1任期ごとに
- 自衛官候補生を続ける
- 民間へ就職する
のどちらかを選べるようになります。
もちろん曹へなるための試験を受けることもできますが、回数制限があることに注意しなければなりません。
自衛官候補生には、
- 自衛官候補生手当て
- 昇給・賞与
- 任期満了金
- 退官時の就職支援
がある上に、昇級するスピードを除けば、ほとんど一般曹候補生とちがいはありません。
部隊配属後の仕事においても一般曹候補生と同じです。
一般曹候補生にはない任期満了金がもらえます。
シンプルに自衛官候補生をオススメするのは、
- 自衛官を続けるかどうかまだ分からない
- お金はがっつり稼ぎたい
- 複数のキャリア選択肢を持っておきたい
といったメリットを生かしたい方です。
実際に自衛官候補生として入隊した人たちの大部分は、
- 自衛隊に残る意思がある
- 民間へ行きたい
のどちらかに1任期を終えるころにはきっぱり分かれています。
デメリットとしては、
- 曹への選抜試験に回数制限がある
といったところです。
ただし、自衛官候補生だからといって曹への昇任試験が受かりにくいってことはありません。
配属先によりますが、ある程度は社会で役立つ資格も取れます。
また、退官後の転職活動も支援されています。
将来の曹を前提とした一般曹候補生
自衛官候補生と比べた場合、一般曹候補生とは、
- 曹となることを前提とした自衛官
のことです。
一般的に自衛隊では階級が曹以上で正社員みたいなものになります。
もちろん一般曹候補生も特別職国家公務員ではあるのですが、雇用は安定しているようで安定していないようなものです。
曹になることで自衛官として本格的なキャリアを歩んでいくことになります。
しかしこの曹になるための道も厳しいのが現実です。試験は1回では受からないといわれています。
また、年数が経過したからといって自動的に曹になるわけではないです。
曹になるためには筆記試験(自衛隊法、自衛隊としての知識)、体力検定、面接、射撃、応急処置、分隊教練なんかがあります。
けっこう多いです。
これだけの試験を毎年多くの自衛官候補生や一般曹候補生が受けるので1回では受かりにくいです。
彼らの中には2、3回目の人もいます。
中には1回で受かる人もいますが、優秀な場合です。
将来的に曹になるには大変なので、制限回数があったらさらに厳しいです。
そのため一般曹候補生は、何回でも曹の昇任試験を受けることができます。
なので一般曹候補生を志望するのにオススメな場合は、
- 将来的に曹となって自衛官として働きたい意志がある
人たちのみです。
曹になるまでは、そこまで昇給も見込めないです。
入隊して部隊に配属されてからは曹への昇任試験の準備をしていくことになります。
給与は次のようになります。
(最新の情報はこちらのページの下部を参照)
まとめ
最後に自衛官候補生と一般曹候補生の違いを分かりやすくお伝えします。
自衛官候補生
まず、自衛官候補生の場合は32歳までを対象とした「任期制」です。
自衛官候補生手当や任期満了金に加えて昇給・夏冬ボーナスがあります。
1任期は陸上自衛隊で1年9ヶ月、海上・航空自衛隊で2年9ヶ月となっています。
退官時には就職支援もあります。
しかし、3曹になる試験には回数制限があります。だいたい6回前後です。
ただし、自衛官候補生として入隊してからも一般曹候補生の試験を受けて合格することで
- バッジ付(一般曹候補生)
になることもできます。こうすることで回数制限を撤廃することはできます。
この際に教育隊を再度受ける必要はありません。
一般曹候補生
一般曹候補生の場合は、高卒以上32歳未満を対象とした「将来的に曹」になることを前提としたものです。
自衛官候補生と違って曹への試験に回数制限はありません。
一般曹候補生の場合、途中で退官するときには就職支援がありませんので、この場合にはバッジを外して自衛官候補生になることもできます。(許可を得られれば)
そうすることで就職支援は受けることはできます。
- 陸上自衛隊高等工科学校へ入校するのがベスト
となります。
なぜなら卒業後にそのまま3曹になることができるからです。
以上のように3曹になるにはいろいろな方法があります。
冒頭でもお伝えしたように3曹になることで自衛隊では一人前の自衛官として認識されるようになります。
自衛官候補生と一般曹候補生の違いを理解することで自分にとって最適な入隊方法が明らかになればと思います。
また、せっかく自衛隊に入っても辞めてしまってはもったいないので自分が自衛官に向いているかを事前に知っておくことでリスクを減らすことができます。
自衛隊に向いている人、向いていない人についてガチで解説してみた
her
月額550円〜! 30日間返金保証
月額396円〜! 30日間返金保証
月額372円〜! 30日間返金保証
自衛官候補生に入りたいのですが、体力の試験と小論文などの学力テストではどちらを優先すれば良いでしょうか?
コメントありがとうございます。
自衛官候補生の試験は3つあります。(引用:防衛省)
①筆記試験(国語、数学、地理歴史及び公民、作文)
②口述試験
③身体検査
体力の試験といっても手足や身体が問題なく動くか確認されたぐらいだったと記憶しています。
筆記試験が高校卒業程度までレベルアップしたので、筆記試験重視で対策するのがベストです。
直近の倍率(令和2年)は3.3~6.6倍くらいです。 (引用:防衛白書)
受かる確率を上げたいのであれば倍率の低い航空自衛隊(男性の場合)がベストな戦略になります。
”一般曹候補生の場合、途中で退官するときには就職支援がありませんので、この場合にはバッジを外して自衛官候補生になることもできます。(許可を得られれば)”
この一般曹候補生から自衛官候補生に変えることができたら、自衛官候補生として退職することになるので
「任期満了金」をもらうことは可能なのでしょうか?流石にそんな上手い話じゃないですよね。
返信が遅くなりました。
一般曹候補生から自衛官候補生となり就職支援を受けて任期満了金を受け取ることは可能かと思います。
まず一般曹候補生から自衛官候補生になるタイミングなのですが、任意の時期ではなく四半期による上期と下期で切り替えを行なっていると思います。
たとえば2月で切り替えようと思ったら4月1日から自衛官候補生となるといった感じです。
なので任期満了金は一般曹候補生として勤めた期間ではなく、自衛官候補生として過ごした時期から適用されると思います。
就職支援についても自衛隊内で俗に言う合同説明会(自衛官専用)がありますのでそういったイベントに参加することになります。
また、遠方で働いている場合でも地元に就職することは可能です。
なので使える制度はどんどん活用した方がいいと思います。
ですが、この方法を使うのであれば切り替えのタイミング、任期満了金、就職支援について事前に確認しておいた方がベストです。