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自衛隊の給料は階級と号俸で決まります。
例えば士長になって5年目(21号俸)で3曹に就任した直後は基本給22万8,200円(11号俸)です。
翌年は4号俸上がって基本給23万6,400円(15号俸)になります。(※通常評価の場合)
つまり、初年度から2年目にかけては月給8,200円の昇給です。
階級と号俸を理解することで階級ごと、勤続年数ごとの基本給が分かるようになります。
- 3曹の年収を知りたい
- 自衛隊の階級と号俸がよくわからない
- 3曹になると高年収なのか?
この記事を読むことでこの辺の問題がクリアになり自分で調べられるようになります。
自衛隊を目指す、自衛官になりたいのであれば必須の知識です。
3曹以上の自衛官の年収はいくらもらえるのか
よく自衛官の平均年収は640万と言われています。
確かに自衛隊は夏冬のボーナスに加え、昇給もきっちりあるため、給与が高いイメージがあります。
また、階級が上がっていくごとに基本給も増えていくため、長年働けば働くほど、もらえる金額も爆発的に増えていきます。
ちなみに自衛隊でいう曹とは、民間企業で定年まで勤める正社員です。
自衛官候補生や一般曹候補生として自衛官になり、定年まで勤めたいと思ったら3曹になる必要があります。
そもそも自衛隊の給与ってどう決まるの?
民間企業だと役職や勤続年数で決まっていきますが、自衛隊の場合は少し事情が異なります。
基本的に自衛隊の給与は階級と号俸で決まります。
階級
階級とは、そのままの意味で自衛隊内の士、曹とか、准尉とか佐官といった階級です。
号俸
号俸(ごうほう)は勤続年数に応じて増えていく給与区分表みたいなものです。
当然入隊当初は号俸1からになります。号俸が1から2になると昇給です。
つまり【給与】=【階級】と【号俸】で決まると考えてもらって大丈夫です。
また、階級や号俸はよほどのことがない限り下がることはないです。
3曹の基本給
たとえば、図のように階級が3曹で号俸が15だと、基本給は23万2900円になります。
2019年現在は3曹で15号俸だと基本給23万6,400円です。階級ごとの給与テーブルはこちらを参考にしてます。
ちなみに号俸=昇給みたいなものだと言いましたが、号俸ってどうすれば上がるの?と疑問に思ったはずです。
どうすれば号俸は上がるのか
自衛隊では、勤続年数に応じて号俸が上がると考えてもらって大丈夫です。
自衛隊では、毎年勤務評定に応じて号俸が増えていきます。
(イメージとしては、通知表みたいな感じです)
特に優秀(全体の5%):8号俸
優秀(全体の20%):6号俸
通常:4号俸
劣る:2号俸
懲戒等対象:昇給なし
つまり、一般的な隊員は「毎年4号俸ずつ」増えます。
ボーナスって何ヶ月もらえるの?
実は、この賞与(ボーナス)に関しても、半年ごとの勤務評定が関わってきます。
- 特に優秀(S):117%
- 優秀(A):104.5%
- 標準(B):92%
単純に考えてみても、B評価とA評価には、12.5%の差、B評価とS評価には、25%の差があります。
ボーナスに関しても、通常隊員であれば、B評価です。
この勤務評定に関しても、Sを取ればすごいです。Aならそこそこすごいです。
毎年ボーナスがもらえるのは、
夏:6月30日
冬:12月10日
だいたい(夏・冬合わせて)4~4.2ヶ月ぐらいはもらえます。
直近の2023年度は約4.3ヶ月分支給されたそうです。
階級が曹以上の自衛官の給与
では実際に、自衛官候補生や一般曹候補生なんかで入隊して3曹になった場合、2023年の試算で給料がいくらもらえるのか計算します。(※士長5年目で3曹になったと仮定)
例えば士長5年目:基本給244,500円(21号俸)で3曹になった場合は、244,500円以上が約束されるので、11号俸(基本給:245,100円)からのスタートになります。
3曹になった年は11号俸なので月給:245,100円
2年目は勤務評定で号俸が11から4号俸上がって15号俸の場合、月給:247,100円
夏・冬のボーナス4.3ヶ月(※2024年度で試算)を合わせた場合、
- 3曹の年収(初年度):402万7,730円
【内訳】基本給24万7,100円×16.3(12ヶ月+4.3ヶ月分の賞与)
【3曹の年収】
- 1年目:402万7,730円
- 2年目:413万5,3100円
- 3年目:423万9,630円
年収400万を超えるのは1年目からになります。
自衛隊でそれぞれの階級と号俸による基本給の範囲は次のようになります。(※2023年11月24日現在)
(給料.comより)
を見れば分かるように、3曹だと最低1号俸の22万800円から毎月の給料が上がっていく仕組みになっています。
実際には3曹になるのに数年はかかるため、1号俸はありません。
自衛隊で給料を上げていくには、階級と号俸をいかに上げていくのかが大事になってきます。
自衛官の平均年収っていくらなの?
よく自衛官の平均年収は640万と言われたりしていますが、
単純に年収が640万以上となった場合、ボーナス込みで1ヶ月あたりに換算すると、
月額:39.2万円 (640÷16.3ヶ月)以上もらっている計算になります。
いくらなんでももらいすぎな気もしますが、実際に640万円以上稼ぐとなると、階級と号俸がどれくらい必要なのかについて調べてみました。
その結果、年収で640万以上ボーナス込みでもらうためには、基本給:39万円以上必要なことが明らかになりました。
単純に基本給39.2万の12ヶ月で470.4万、賞与4.3ヶ月で168.5万の年収 約640万です。
- 3曹⇨73号俸:314,100円が限界なので無理
- 2曹⇨113号俸:381,900円が限界のなで無理
- 1曹⇨104号俸:391,400円で到達(勤続26年目)
高卒で入って26年目で1曹に到達してればいけそうです。年齢的には最短で44歳(18歳+26年)になります。
現実的には無理です。これでは到底、自衛官の平均年収は640万とはいえません。
自衛官の平均年収が640万のカラクリ
実は自衛隊においては階級「士」の充足率が圧倒的に不足しており、「曹」の数が一番多くなっています。
産経ニュースによると、
実際の人数でみると(平成28年3月末現在)、幹部は4万2478人、准尉4491人、曹13万7898人、士4万2472人。
人数構成はピラミッド型になっておらず、ちょっとアンバランスな形になっている。
となっています。
つまり、長年勤めている高い階級の人たち(曹以上)が平均年収を上げているのが現状になります。
実際に階級が曹長以上の基本給を見てみると、
曹階級
- 曹長で約249,800~426,200円
尉階級
- 准尉で約256,700~438,300円
佐階級
- 3佐で約329,300~470,400円
将階級
- 将補で515,100~594,400円
となっているように自衛隊では階級が上がれば上がるほど基本給も劇的に上がっていきます。
(令和3年 防衛白書 資料50)
2021年現在も幹部人員は4万6000人越えとなっています。士については32歳まで採用年齢を引き上げたことで80%まで回復しています。
なので、単純にこれから自衛官になるからといって、
将来的に年収が640万以上
になることが約束されるわけではありません。
自衛官候補生や一般曹候補生の場合、長年自衛官として働き階級も上がってから定年間際になってようやく到達できる年収になるわけです。
なので自衛官=高年収というよりは幹部自衛官=高年収となります。
この辺をしっかり理解しておくべきです。給料だけで3曹を目指すと自衛隊を辞めたくなる時がきます。
自衛隊に向いている人、向いていない人についてガチで解説してみた
もちろん所属が陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊かによって手当が異なってきますし、資格や地域手当も異なります。
なので今回はあくまで基本給とボーナスをベースとしていることを忘れないでください。
自衛隊 一般曹候補生 初年度の給与 ぶっちゃけ自衛官候補生の給料ってどれくらいなの?
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