大卒を対象とした一般幹部候補生の場合、自衛官候補生や一般曹候補生と比べて難易度は格段に上がります。
そのため入念な情報収集と対策が必要です。
自衛官候補生の倍率が約3~4倍、一般曹候補生の倍率が約3.5~4倍なのに対し、後述しますが一般幹部候補生の倍率はこれよりも高くなっています。
目次
一般幹部候補生の倍率
直近の倍率は防衛省が刊行する防衛白書 資料編に記載されています。
令和3年の倍率(2021年)
令和2年の倍率(2020年)
防衛省が例年刊行している令和3年版防衛白書、資料51によると、令和2年 (2020年)の一般幹部候補生の倍率は次のようになります。
男子
陸:10.4倍
海:15.5倍
空:20.6倍
女子
陸:11.3倍
海:16.9倍
空:16.9倍
令和元年(2019年)の倍率
一般幹部候補生の令和元年の倍率は11.5倍でした。
前年の平成30年が17.27倍だったことを見ても、かなり下がっています。
陸・空・海、それぞれの倍率
( )は女性です。
気になる一般幹部候補生の倍率と志願者数の推移は、
のようになっています。(何でも統計)
倍率が約20~30倍になっている理由としては、
- 単純に募集人数が少ない
ことが原因です。
- 自衛官候補生:陸 約5,100名 海 約1,300名 空 約1,800名
- 一般曹候補生:陸 約2,800名 海 約1,260名 空 約750名
と比較しても一般幹部候補生の陸上自衛隊大卒枠だと約120名しかありません。
また、最近の公務員安定志向による人気もあって志願者数も増えつつあります。
そのため最終的な採用率に関しては、約3.5%~6%になると思われます。
一般幹部候補生の1次試験の倍率
基本的に一般幹部候補生の選考過程においても最も倍率が高く競争が激しいのがこの1次試験です。
自衛隊の一般幹部候補生の試験内容をざっくり見ると、
【1次試験】
- 一般教養(択一式)
第I分野(人文科学、社会科学、自然科学および英語)
第II分野(文章理解、数的推理、判断推理および資料解釈) - 専門(択一式): 人文科学、社会科学、理・工学のうちから1科目
- 専門(記述式)
【2次試験】
- 小論文試験
- 口述試験
- 身体検査
【3次試験】 海上・航空自衛隊の飛行要員のみ
となっています。
1次試験の一般教養の難易度は地方公務員の上級でカバーできます。専門も同様です。
1次試験については、
- 最低6割以上
は取りたいところです。
特別職国家公務員の試験となるため足きりもあります。
1次試験はとにかく突破すれば大丈夫です。
8割なければ最終的に合格できないといったようなこともありません。
2次試験以降になると、学力とは別に、
- 身体検査
- 面接
が肝になってきます。
面接は就活で散々練習していると思うので割愛します。
一応参考までに、
身体検査に関しては、1つでも引っかかればほぼ間違いなく落ちます。
この辺に関しては自衛隊は厳しいです。
一般幹部候補生の場合、
身体検査の合格基準
- 身長: 男子は155cm以上、女子は150cm以上
- 胸囲・体重: 身長と均衡を保っているもの
- 肺活量: 男子は3,000cc以上、女子は2,400cc以上
- 視力: 両眼とも裸眼視力が0.6以上、もしくは裸眼視力が0.1以上で矯正視力が0.8以上または裸眼視力が0.1未満であって矯正視力がプラスマイナス8.0ジオプトリーを超えない範囲の屈折度のレンズによって0.8以上
- 色覚: 色盲または強度の色弱でないもの
- 聴力: 正常なもの
- 歯: 多数のウ歯または欠損歯(治療を完了したものを除く)のないもの
となっています。
虫歯に関しては後日治療すればおkな場合もあります。
色覚検査もひっかかったらアウトです。
身体検査に関しては、受験前に確認しておくことをオススメします。
まとめ
このように一般幹部候補生の倍率は自衛官候補生や一般曹候補生と比べてかなり高めとなっています。
ですが、1次試験さえ突破してしまえば活路は開けます。
正直なところ幹部になりたいのであれば、
- 一般曹候補生として入隊してから幹部候補生の試験を受ける
- 曹になってから部内幹部の試験を受ける
方法もあります。
なのでこの辺は自分と相談してから決めることをオススメします。
一般幹部候補生の試験内容や合格方法については、
を参照にしてみてください。
また、自分が自衛隊に向いているかどうか知りたいって方はこちらをどうぞ。
自衛隊に向いている人、向いていない人についてガチで解説してみた

月額480円〜! 30日間返金保証

月額396円〜! 30日間返金保証

月額284円〜! 30日間返金保証