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ダークウェブとは、一般的に表層Webとは異なり、匿名性が高く、違法行為が行われることもある非公開のインターネット上の領域です。
ダークウェブには、一般的にアクセスすることができない非公開のウェブサイトが存在します。
特別なソフトウェアを使うことでアクセスできるダークウェブは危険です。
ダークウェブでは違法な通販サイトやオークションサイトを通じてクレジットカード情報や薬物、武器が売買されています。
また、ハッキングツールや個人情報の売買も行われていることが報告されています。
政府による検閲回避のために作られたダークウェブのメリットはプライバシーが守られる点です。
実際にエドワード・スノーデンによる書籍『暴露』では、ダークウェブにアクセスできるTorブラウザは匿名性が高いことで注目を浴びました。
ダークウェブへのアクセスは違法ではありませんが要注意です。
VPNなしでダークウェブにアクセスしてしまうと第三者に攻撃されてIPアドレスや閲覧履歴、個人情報が漏洩してしまうリスクがあります。
- ダークウェブとは?
- ダークウェブの目的を知りたい
- ダークウェブは危険?
- ダークウェブのメリットは?
- ダークウェブの事件を知りたい
結論から言うと、ダークウェブとは特別なツールでしかアクセスできない領域のことです。匿名性が高いことを理由にダークウェブでは違法な取引や犯罪が多発しています。シルクロードやベサ・マフィアは歴史に残る事件です。
本記事ではダークウェブの危険性やメリット、買えるものや有名な事件について解説します。
ダークウェブとは?

ダークウェブとは、特定のソフトウェアを使うことでアクセスできる匿名性の高いサイトのことです。
ダークウェブではユーザーのIPアドレスや閲覧履歴が匿名化されトラフィックが暗号化されます。
薬物や武器など違法な取引が行われているケースも多いですが、ダークウェブの閲覧そのものは違法ではありません。
ダークウェブがサイバー犯罪に利用される理由としては、匿名性と追跡回避があるからです。
政府であってもユーザーを特定するのは困難です。
インターネットの領域にはダークウェブ以外にサーフェイスウェブやディープウェブがあります。
サーフェイスウェブとは?
サーフェイスウェブとは、Googleの検索でヒットする一般のWebサイトを意味します。
サーフェイスウェブは表層Webとも訳され、GoogleやSafariなどのブラウザで閲覧できます。
ダークウェブと表層Webの最大の違いは、アクセス方法が異なる点です。表層Webは一般的なブラウザからアクセス可能であるが、ダークウェブには、専用のブラウザが必要になります。
ディープウェブとは?
ディープウェブとは、Googleの検索で表示されないサイトを意味します。
銀行口座やメールサーバー、会員制Webサイトなどログイン時にパスワードが要求されるWebサイトです。
ディープウェブは深層Webとも訳され、サーフェイスウェブの対義語になります。
ディープウェブ (深層Web)がGoogleの検索結果に出てこない理由は、クローラーがログイン先の情報を登録することができないためです。
ダークウェブとディープウェブの違いは?
ダークウェブとディープウェブは違います。
ディープウェブはGoogleの検索結果に出てこない点でダークウェブと共通しています。
しかしダークウェブは特別なツールを使わなければならないのに対し、ディープウェブはログインすることで情報にアクセスできます。
ダークウェブの誕生

ダークウェブは元々インターネットで匿名性を確保するために作られました。
ダークウェブの特徴は、匿名性が高いこと、違法行為が行われやすいこと、情報の信憑性が低いこと、などが挙げられます。
ワシントンD.C.にある米海軍研究試験所の技術Onion Routing(オニオン・ルーティング)がダークウェブのベースとなっています。
オニオン・ルーティングとは、たまねぎのように何層ものレイヤーの中に利用者の情報を隠すことを意味します。

Onion Routing(オニオン・ルーティング)はその後The Onion Routing(Tor)と呼ばれ無料で利用できるソフトウェアになりました。
ダークウェブを利用するためには、Torブラウザを利用する必要があります。Torは、オープンソースのソフトウェアで、匿名性が高いことが特徴です。
ダークウェブの目的は?

特殊なソフトウェアでしかアクセスできないダークウェブには、Tor(トーア)でアクセスできます。
匿名性を保ちながらダークウェブにアクセスできるソフトウェアです。
匿名で利用できるTorは、中国やイランといった検閲の厳しい国で利用されています。
内部告発サイトのウィキリークスもTorを利用したことで有名です。
政府に監視されている内部告発者やジャーナリスト、反体制派にとってはTorを利用することで匿名化されるのでメリットが大きいと言えます。
しかしダークウェブは匿名で利用できるからこそ個人情報やクレジットカード番号、麻薬、ランサムウェア、偽パスポート、児童ポルノやリベンジポルノといった違法なものやサービスが販売されています。
また、匿名性が高いため、犯罪者が身元を隠して取引を行っていることが多く、違法な活動が行われやすい環境が存在しています。
情報の信憑性については、ダークウェブ上で流通する情報には、誤情報や噂が多く、正確な情報を得ることが難しいです。
ダークウェブには何がある?

ユーザーのプライバシーが保護されることにダークウェブの価値がありますが、違法な目的で利用されているのも事実です。
ダークウェブでできることとしては、匿名性を利用した情報収集や取引、不正アクセスや詐欺、禁制品の取引などが挙げられます。
ダークウェブで買えるものは下記のリストです。
- クレジットカード情報
- 個人情報
- ランサムウェア
- 薬物
- 銃器
- 暗殺依頼
クレジットカード情報
ハッキングやスキミングで入手されたクレジットカード情報がダークウェブで売買されています。
値段はクレジットカード番号や有効期限に加えて持ち主の名前・住所・電話番号の有無によって異なります。
取引されたクレジットカードはオンラインショップで不正に利用されます。
個人情報
マルウェアやクラッキングによって流出したアカウント情報(ログインID/パスワード)がセットで販売されています。
購入された個人情報(名前や住所、メールアドレス、電話番号)は投資詐欺や架空請求、フィッシングメールなどに使われます。
ランサムウェア
利用者のシステムへアクセス制限を行なって解除に金銭を請求するランサムウェアも販売されています。
ランサムウェアに感染することでデータが暗号化されデバイスを使用できない状態に持っていかれます。
過去にはRaaS (Ransomware as a Service)と呼ばれるランサムウェアのソフトを販売するサイトがありました。

2022年の2月末にトヨタ自動車の取引先がランサムウェア(身代金要求型ウイルス)によるサイバー攻撃を受けたのも記憶に新しいです。
ダークウェブで実際にあった事件
ダークウェブの有名な事件としてはシルクロードとベサ・マフィアがあります。
シルクロード事件

シルクロードは2011年にロス・ウルブリヒトによって立ち上げられた闇サイトです。
「闇のアマゾン」、「ドラッグのeBay」と呼ばれるほど評判が良く薬物やマルウェア、アカウント情報、クレジットカード情報などが匿名で購入できました。
2013年には登録者数が95万7079人を超え、取引にはビットコインが使われていました。
ダークウェブでは、匿名性が高いため、従来の決済方法を使うことができず、暗号通貨が広く利用されています。中でも、ビットコインは、ダークウェブで最もよく利用されている暗号通貨であり、他にも、モネロやZcashなどの匿名性が高い暗号通貨が利用されています。
Besa Mafia(ベサ・マフィア)事件

Besa Mafia(ベサ・マフィア)とは、ビットコインで5,000$〜20,000$相当を支払うことで殺人を依頼できるサイトです。
暗殺だけでなく殴打や拷問といったサービスも提供されていました。
しかしルーマニアの組織犯罪およびテロリズム調査局(DIICOT)の当局者によってベサ・マフィアの管理者5人が逮捕されることで詐欺サイトであることが明らかになりました。
また実際にベサ・マフィアから暗殺依頼を行ったことで最終的に殺人罪で起訴になった方もいます。
ダークウェブで酷い目にあった話
ダークウェブに関する2chの有名な話として「ネットの深奥を見てしまったんだけど誰か聞いてくれ」があります。
ダークウェブへのアクセスに違法性はありませんが危険性が伴います。
ダークウェブは危険?
ダークウェブは下記のような使い方をすると危険です。
- VPNなしで接続する
- 危険なサイトにアクセスする
- ダークウェブで取引をする
- 怪しいリンクをクリックする
- ファイルをダウンロードする
サーフェイスウェブと同じような感覚で利用すると個人情報が流出してしまいます。
ダークウェブ上で個人情報が漏洩してしまうことはかなり危険性は高いため、セキュリティ対策が必須です。
VPNでIPアドレスや位置情報を変更することでダークウェブを安全に利用できます。
VPNとは、Virtual Private Network(仮想プライベートネットワーク)の略で、インターネット上の匿名性やセキュリティを高めることができます。
VPNとは? スマホで接続するメリットや仕組みをわかりやすく解説

ダークウェブにアクセスする際にはTorブラウザを使いますが、セキュリティが万全ではありません。
2017年にはセキュリティ会社のWe Are SegmentによってTor BrowserにはIPアドレスが流出してしまう脆弱性「TorMoil」があると報じられました。
匿名ネットワーク「Tor Browser」に脆弱性、IPアドレス流出の恐れ
ダークウェブを安全に利用するためには、VPNやTorブラウザを使ってアクセスすることが重要です。
なぜならVPNやTorブラウザを使うことで、通信内容やIPアドレスを隠すことができ、匿名性を高めることができるからです。
VPNに接続していれば万一ダークウェブでIPアドレスが流出したとしても個人情報が特定されることはありません。
VPNに接続してIPアドレスを変えてみたところ、きちんとアクセス元は変更されていました。


VPNを使ってアクセスすることで、ダークウェブに接続する前に暗号化されたトンネルを通過するため、通信内容が盗聴されることがなくなります。また、Torブラウザを使うことで、IPアドレスを隠して匿名性を高めることができます。
自分の身を守るためにもVPNは必須です。
ダークウェブのメリット・デメリット

ダークウェブは閲覧のみを目的にするのであればメリットがデメリットを上回ります。
- インターネットが匿名で利用できる
- 普通の人が知らない情報を入手できる
- 闇サイトが閲覧できる
- セキュリティに詳しくなる
- Torブラウザがいる
- VPNでセキュリティを高める必要がある
ダークウェブにアクセスするには?

セキュリティが高い状態でダークウェブにアクセスする方法は2ステップです。
- VPNに接続する
- Torブラウザを利用する
実際にVPNを利用してダークウェブにアクセスする方法は以下の記事で解説しています。
ダークウェブの入り方は? VPNとTorブラウザで安全に入る方法

まとめ

ダークウェブ上では、匿名性が高く、違法な取引が行われるため、詐欺やマルウェア感染のリスクが高いです。
購入した商品が届かないなどのトラブルが発生することがあり、マルウェア感染では、個人情報や機密情報が流出することがあります。
ダークウェブ上での詐欺やマルウェア感染の実例としては、ランサムウェア攻撃や、偽の販売サイトによる詐欺が挙げられます。また、ダークウェブ上での詐欺やマルウェア感染に関する被害は、年々増加しており、注意が必要です。
ダークウェブを利用する方は、VPNやTorブラウザを使ってアクセスするのがおすすめです。

危険だと分かっていても一度はダークウェブにアクセスしたい…

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