自衛官候補生の倍率や合格ラインについて解説します。
平成元年から2018年までの自衛官候補生の倍率や合格率を紹介するので参考にしてみてください。
自衛官候補生は人手不足で採用されやすい
背景知識として、自衛官候補生は人手不足で採用されやすくなっています。
実際に自衛官がどれだけ不足しているのかを自衛官候補生で見てみると、
充足率は80%に届いていないことが分かります。
つまり、1000人採用しようとしても約800人しか集まらない状態です。
こうした背景もあって、
- 自衛官候補生
- 一般曹候補生
については32歳までであれば特別職国家公務員である自衛官になることができます。
圧倒的に人手が足りないことからも、自衛官になりやすい時代です。
では実際に、ここ数年の自衛官候補生の志願者数と倍率の推移を追ってみます。
自衛官候補生の志願者数と倍率
自衛官候補生の志願者数を見ていきます。
1988年〜2015年までの倍率と応募・採用者数
このような推移となっています。(何でも統計)
ポイントとしては、
- 民間の有効求人倍率が高いと自衛官候補生の倍率は下がる
といった点です。
逆にリーマン級の不況が来れば、倍率は9倍くらいまで膨れ上がります。
さらに直近の自衛官候補生の志願者数を調べて見たところ、
2013年:3万3534人から
2017年:2万7510人に減った
ことが明らかになっています。
数にして6024人も減っています。
そして特に自衛官候補生は、
試験に合格した採用者が4年連続で計画人数を下回り、昨年度は計画の79%にまで落ち込んだ。
となっています。
なので自衛官候補生の充足率は圧倒的に足りていないです。
平成26年〜平成30年までの倍率
では、直近5年の応募者数と採用者数を見ていきます。
これを倍率、合格率(確率)に換算すると、
- 平成26年度:3.8倍 合格率:26%
- 平成27年度:3.5倍 合格率:27%
- 平成28年度:3.8倍 合格率:26%
- 平成29年度:3.6倍 合格率:27%
- 平成30年度:3.9倍 合格率:25%
となっています。
さらにこの直近5年を平均で算出すると、
平均倍率:3.7倍 中央値:3.8倍
となっています。
自衛官候補生の倍率は3.8倍前後と言えます。
しかしある一定数の方は身体検査で落ちることを考えてみると、倍率はもう少し低めに見積もってもいいと思います。


一般曹候補生も受かりやすい
実のところ、自衛隊の採用区分の中で不足しているのは自衛官候補生だけではありません。
- 一般曹候補生
もです。
自衛官候補生と一般曹候補生を合わせた「士」がどれだけ不足しているのかというと、
70%を下回っています。
なので自衛官になりたいのであれば自衛官候補生だけでなく、一般曹候補生を受けてみるのもアリです。
僕の知り合いの中には、自衛官候補生には落ちたけど、一般曹候補生には合格したという猛者もいました。
併願して受けてみるのもアリです。

自衛官候補生に落ちる理由
圧倒的に自衛官、特に士の数が足りていないのに倍率は3~4倍もある自衛官候補生ですが、
受けたからといって全員が合格するわけではありません。合格率に関して言えば、4割を切っている可能性が高いです。
一般的に自衛官候補生の試験に不合格となる理由については、
- 筆記試験が悪い
- 身体検査で基準を満たしていない
- 面接で失敗
の3つが挙げられます。
ぶっちゃけたところ、僕も自衛官候補生に落ちる理由が知りたくてしかたなかったです。
なので僕が自衛官になろうとしていたその当時の広報官にその理由を聞いてみました。
すると、たいていの志願者が落ちる理由は、
- 身体検査
になってるみたいです。
例えば、いくら筆記や面接が良くても身長がまったく足りていなければ普通に落ちるみたいです。

自衛官候補生に落ちた場合には、再受験するべきかどうかの見極めも大事です。

今回利用した防衛省の自衛官採用状況についてはこちらから確認できます。
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