今回は自衛隊に着隊して晴れて自衛官になった際に、どのようにして職種が決まっていくのかをざっくばらんに解説していきます。
自衛隊では、適性検査によってなれる職種が決まる
そもそもなぜ自衛官は適性検査によって職種が決まるのかというと、それは各職種毎に求められる能力が異なっているからです。
健康的な身体が求められる戦闘職もあれば、頭を使う方が得意な後方支援職もあります。
たとえば、バリバリ外で体を動かすことが明らかに向いている人が、
どちらかというと苦手な内勤の仕事に就いたとすると、その人本来の得意分野を生かすことができません。
自衛隊では、それぞれの個人の長所をできるだけ生かそうとしています。
そしてこの適性検査は、自衛官候補生、一般曹候補生、幹部候補生などは関係ないです。
どのルートで自衛官になったとしても入隊してから受けさせられます。
適性検査では何をするのか
自衛隊の職種に関わる適性検査は大まかに二つに分かれます。
・性格検査
・作業検査
です。
性格検査とは、その人の内向性、外向性、思考、行動規範、指導力(リーダー向きか)など、といったようにその人の性格をあらゆる面から捉えようとしています。
たとえば、
・肉体的な職種に向いているか
・頭脳的な職種に向いているか
・体を動かすのが好きか、嫌いか
・外で過ごすのが好きか、嫌いか
といった個人の性格や思考に関する部分から検査したりします。
そしてそうした部分が実際に本人の申告と合致しているのかどうかを作業検査で見極めます。
作業検査とは、性格検査の一つで、対象者に一定の作業を一定の条件のもとでさせ、その作業の実施態度や遂行結果から、対象者のパーソナリティを測定する方法です。
・クレペリン検査(ひたすら足し算をしていく)
・通信科の適性検査
・数的処理
・展開図の組み立て
・日本語の文法
・記憶力検査
・線をひたすらなぞっていく
・間違い探し
といったように実際に問題・課題に取り組むことでその人の性格や適性を見極めていくことです。
なので自衛隊の適性検査である性格検査と作業検査は密接な関わりをもっているといえます。
ちなみにクレペリン検査とは、
左から右にかけてひたすら足し算をして正確性を測る試験です。
この図でいうと、7+9=16なので一桁目の6を書きます。次に9+4=13なので一桁目の3を書きます。
こんな感じで時間内に計算していくのがクレペリン検査です。
適性検査に関して総じて言えることは、
性格検査と作業検査の結果を通して職種の適性は判断される
ということです。
適性検査で職種はどう判断されるのか
では、どのように判断されるのかという話ですが、
ここから先は僕も実際に適性検査の結果を見たことがあるわけではないので、推測の話になります。
(おそらくイメージとしてはだいたい合っているはずです)
適性検査の結果には、
その人ごとの性格(パーソナリティ)が述べられている。
仕事をしていく上での特徴だったり、長所だったり、誠実性だったりです。
そしてその人の特徴を生かすことができる職種が一覧として出てきます。
たとえば、人によって普通科が適合している場合もあれば、会計科が適合している場合もあります。
施設科が不適合な場合もあります。これは人によってまったく異なります。
イメージとしては、各職種ごとに◎、〇、△、×といった評価がされると思っていただければわかりやすいと思います。
例を挙げると、
普通科=〇
施設科=◎
通信科=×
機甲科=△
需品科=〇
といった感じです。
実際には〇、×では判断されないと思いますが(笑
ちなみに1人ごとに◎はいくつまでという制限もないと思います。
極端な話、人によっては最適職(◎)が最も多い場合があります。逆に×ばっかりってこともありえます。
この辺は性格検査と作業検査の結果によりけりです。
適性検査でいい結果を出すには?
まず前提として、性格検査で極端な嘘をつくのはやめましょう。
当然のことながら教育隊の班長たちも見る可能性があるので嘘をついたらバレると思います。
外向的(社交的)な人物を振舞わなければ適性はどんどんなくなっていくということはないです。
外交的であればあるほど向いている職もあるように、内向的(もくもく作業が好き)であればあるほど向いている職種もあります。
イメージとしては、
外向的=戦闘職種
内向的=後方支援職
になってきます。ただ例外もあるので、ここはそこまで気にしなくて大丈夫です。
それよりも重要なのは、作業検査です。
その理由としては、
ある一定の水準を満たしていないと入れない職種があるからです。
その職種とは、主に頭脳を使う職種です。
・情報科
・通信科
なんかにはある一定のボーダーラインがあるみたいです。
なので、基本的には性格検査は真面目に受けて、作業検査でがっつり稼いでいくことが重要になってきます
作業検査の計算(ひたすら足し算)したり、図形の位置関係や切り取り図を読み取ったり、あるいは記憶力の検査で好成績を取ったりするほうが理想的です。
スコアが高ければ高いほど最適職◎の数が増えていくので、希望する職種になれる確率が高くなっていきます。
ぶっちゃけ適性検査ってあたるの?
よく自衛隊の教育隊では、〇〇科が最適職だったという話があります。
そして多数の方は最適職の職種に決まっていくそうです。
なのでよくある一例としては、そもそも〇〇科を希望していたのに、なんで普通科なんだ?
あるいはどうして武器科なんだ?といったような疑問です。
正直なところ、僕も第一希望の職種に入ることはできませんでした。
前期教育隊の後半で〇〇科へ配属となった時には、え、無理じゃね?とぶっちゃけ思いました(笑
実際に後期教育隊で専門教育を受けてたりしても、そもそも意味がわからんというのが正直な感想でした。
ですが、時間が経つにつれて、あれ、この仕事の〇〇な部分って正直自分には向いているかも?、と思えるところがありました。
実際に、僕の同期や班長、上官の多数は希望の職種に入ることはできませんでしたが、
最終的には適性検査の結果に納得していました。
そう思うと、適性検査ってすごいです。
向き、不向きの測定に関しては当たっています。
そして、
そもそも職種が嫌で自衛隊を辞めた
という話を僕は聞いたことがありません。
それくらい適性検査は当たります。
適性検査に向けてできること
基本的に適性検査に向けてできることといえば、性格検査は練習しておくに限ります。
正直なところ初めて性格検査を受けるとなると、
希望の職種に入れるかどうかのプレッシャーもかかってくるので不安だらけです。
正直僕も不安でした。
そういったわけもあって性格検査については対策をしておくのが無難です。
自分の性格について把握できますし、自衛隊の職種についても見直すことができます。
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こちらは転職サイトですが、そこは無視してOKです。
重要なのはミイダスのコンピテンシー診断です。
なぜこのコンピテンシー診断が重要なのかというと、入隊後に受ける性格検査とほとんど同じだからです。
コンピテンシー診断を受けると、自分のパーソナリティ(性格)が一瞬で分かります。
これを受けることでおおよそ自分に適性がありそうな職種が分かります。
また、自分の希望と適性が合わない場合は質問の回答を少し変えていけばいいだけです。
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そして、
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をやります。
これだけです。
性格検査に関してはここで練習をしておきましょう。
作業検査についてですが、正直なところそこまで対策しなくても大丈夫です。
ただ、図形に関しては、
といったような展開図の問題もちらほらあるので、苦手な方は対策したほうがベストかもしれません。
とりあえず自衛隊の適性検査についてはこんな感じです。
試験時間は普通に数時間あります(笑
ガチで疲れます。。
ただ、自分の将来的な職種に関わってきますので適性検査はガチで受けましょう。

自衛隊の職種は適性検査によって決まることをお話しています。

自衛官になれるのも適性検査の試験を突破した人たちのみです。
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