FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学の内容を要約し、感想を伝えます。
本書を読むことで、相手が何を考えているのかをより確実に知るための「しぐさ」(ノンバーバル・コミュニケーション)を理解することができます。
FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 内容
最初に著者紹介です。
ジョー・ナヴァロ
25年にわたってFBIスパイ防止活動特別捜査官を務め、ノンバーバル・コミュニケーション専門のスーパーバイザーとして活躍。セント・レオ大学やFBIで、非常勤の講師を務める。
著書に『FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学』(小社)がある
マーヴィン・カーリンズ
プリンストン大学で心理学博士号を取得後、サウス・フロリダ大学で経営管理学の教授を務める。著書多数。
ノンバーバルコミュニケーションとは
ジョー・ナヴァロさんによると、ノンバーバル・コミュニケーションとは、
ノンバーバル行動やボディー・ランゲージとも呼ばれ、話し言葉と同じく情報伝達の手段だが、顔の表情、身振り、体の触れ方(触覚学)、体の動き(動作学)、姿勢、身なり(服装、宝石類、髪型、タトゥーなど)、さらには(話す内容だけではなく)声のトーンや大きさや声色によって伝わる点が、話し言葉とは異なっている。
としています。
さらに、ノンバーバル行動は、
- 対人コミュニケーション全体のおおよそ60%から65%を占める
- 愛情表現ではパートナー間のコミュニケーションの100%を占めることもある
とし、
ノンバーバルコミュニケーションによって私たちは、人が考えていること、感じていること、やろうとしていることを知ることができます。
足と脚のメッセージ
ジョー・ナヴァロさんによると、私たちの体の中で、最も正直な部分は
「足」になるそうです。
嬉しそうな足
嬉しそうな足とは、喜びのあまり小刻みに動いたり跳ねたりしている足と脚を示しているそうです。これは感情に良い影響があったためだと考えられています。
しかし、ここでは注意すべき点が2つあるそうです。
- 嬉しそうな足も前後関係によって解釈する。たとえば「貧乏ゆすり」のクセがある人の場合、嬉しそうな足と見分けるのが困難になるそうです。
- 脚や足を動かすのは、単にイライラした気分を表していることもある。
胴体の語るヒント
胴体には心臓や肺、肝臓、消化管など生きるためには必要不可欠な部分が多数入っているため、私たちの脳はこの部分を必死で守ろうとします。
胴体を傾ける
胴体は体のほかの部分と同じように、見に危険が迫ったりすると反応を示し、ストレスの原因や不愉快なものから遠ざかろうとするそうです。
同じように、私たちは感じの悪い人や嫌いな人の隣に立つと、その人から離れるように胴体を傾けるそうです。
その一例として、気持ちの離れつつあるカップルは体の距離も離れ始めるそうです。
胴体を大きく広げて座る
ソファーやイスで体を大きく広げて座っているのは、たいてい快適な気分の表れとなっているのですが、深刻な場面を話し合う場合となると、同じ姿勢も縄張りや優位性を誇示する行動になる。
以上のことからも分かるように、「しぐさ」に秘められた意味をしることで、
- 相手が考えていること
- 相手が感じていること
- 相手がしようとしていること
が読み取れるようになります。
感想
本書では、そもそも筆者がなぜ「しぐさ」に関心を持つようになったのか、というエピソードから、しぐさが相手を読み解くのに役立つ理由を脳科学の観点から紐解いてくれます。
そして、私たちが本書を読んだ上で、どうすれば普段から自動車を運転するかのように相手のしぐさを無意識に読み解くようにできるのかを具体的な手順を提示することで実践可能なものにしてくれます。
特に、ノンバーバル・コミュニケーションを正しく読み解くための「十戒」は非常に役立ちました。
また、各章ごとに足と脚、胴体、手といったように体の部分ごとに解説していることもあって非常に読みやすいかったです。
その中でも、ジョー・ナヴァロさんがFBI捜査官時代にその「しぐさ」が事件の解決にどう役立ったのか体験談を交えながら語ってくれるのが印象に残りました。
写真やイラストを多数掲載しながら初心者でも分かりやすく書かれているので、興味のある方は読んでみてください。
一読の価値があります。

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