表情分析入門 レビュー

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ポール・エクマンの表情分析入門をレビューをします。

この本について一言で表すと、表情分析を学ぶ者にとって必須となる書籍でした。

表情分析入門の内容


余談ですが、ポール・エクマンは海外ドラマのLie to me に登場する主人公のモデルとなってます。

ポール・エクマン

1934年生まれ。カリフォルニア大学サンフランシスコ医学校の心理学教授。20世紀でもっとも影響力のある心理学者の一人にあげられている。世界的に著名な顔の表情や嘘つきの研究者。

1958年、アデルフィ大学で心理学の博士号を取得した後、2年間ニュージャージーのUSアカデミーで主席心理学者として仕えた。

FBIやCIAなどの政府機関の感情表現アドバイザーを頻繁に務めている。

 

感情をあらわす万国共通の表情

ポール・エクマンによると、人間には共通する表情があり、

  • 驚き
  • 恐怖
  • 嫌悪
  • 怒り
  • 幸福
  • 悲しみ

の6種類が基本的感情の表情となっています。

 

驚き (surprise)

P.エクマンによると、驚きは、

  • 予想していない出来事と予想に反した出来事から生じる

そうです。

たとえば、街でいきなり知り合いに話しかけられたり、近くで爆音がしたときのようなハッとしたときの表情です。

驚きの表情が出るとき

では具体的に驚きの表情はどのように顔に出るのかというと、

  1. 眉毛が引き上げられる
  2. 両目が大きく見開く
  3. 顎が下がって口唇が引き離される

ちょうど上の写真のようになります。1から3の番号はリンクしていますので参照してみてください。

 

恐怖 (fear)

恐怖は。

  • 身体的な危害を察知したり、あるいは心理的に自尊心、信頼などが損傷されるときに感じられる

と言われています。

恐怖の表情が出るとき

p.エクマンによると、恐怖にはこのような特徴があるそうです。

  1. 眉は引き上げられ、ともに引き寄せられる
  2. 上瞼が上がる
  3. 下瞼が緊張する
  4. 唇が後方に引っ張られる

 

嫌悪 (disgust)

嫌悪とは、

  • 味、臭い、思考、光景、あるいは音や人々の行為や様子に対して不快感を覚えたときに表れる感情

となっています。

嫌悪の表情が出るとき

嫌悪の表情の特徴としては、

  1. 鼻に皺ができる
  2. 上唇がもち上がる

嫌悪感は強くなれば強くなるほど、鼻の皺がはっきりしてくるそうです。

 

怒り (anger)

怒りは、

  • もっとも危険な感情

になるそうです。

その理由としては、怒っているときに私たちは故意に他人を傷つけやすくなるからだそうです。

そして大人は怒りの感情をいかに上手くコントロールできるかでその人の人柄かわかるそうです。

「めったに怒らない人」、「短気な人」、「冷静な人」などがあるみたいです。

怒りの表情が出るとき

怒りの特徴としては、

  1. 両眉は下がって引き寄せられる
  2. 眼は食い入るような形で凝視するようになる
  3. 唇は固く押し付けられる

このように怒りには3つの変化が表情として明白に表れるそうです。

 

幸福 (happiness)

幸福はこれまでに紹介した恐怖、嫌悪、怒りの否定的感情に比べると、

  • 肯定的な感情

です。

たいていの人間は幸福の感情を一番経験したがっているそうです。

私たちは幸福になると、喜びを感じたり、笑顔になったりします。

幸福の表情が出るとき

幸福の特徴としては、

  1. 目尻に「カラスの足跡」ができる
  2. 頬がもち上げられる
  3. 下瞼の下部の皮膚は押し上げられ、眼の下に皺ができる

となっています。

 

悲しみ (sadness)

P.エクマンによると、私たちが悲しみを感じるのは

  • 喪失を感じたとき

だそうです。

たとえば、愛する人の死、あるいは失恋なんかもこれに該当するそうです。

悲しみの表情が出るとき

悲しみの特徴としては、

  1. 上瞼が下がる
  2. 目がぼんやりとしている。
  3. 唇の両端は引き下げられるか、震えているように見える

となっています。

 

まとめ

ポール・エクマンによると、人間には共通する6つの感情があります。

  1. 驚き (surprise)
  2. 恐怖 (fear)
  3. 嫌悪 (disgust)
  4. 怒り (anger)
  5. 幸福 (happiness)
  6. 悲しみ (sadness)

の6つになります。

そしてそれぞれの表情には特徴があります。

P.エクマンによると、学んだ表情を実際に鏡の前で練習してみると効果的だそうです。

そしてこれまでに紹介してきたものは表情分析入門の基本的なものばかりです。

もう少し詳しいところに入っていくと、次のようなことが学べます。

  1. 表情を間違えて読み取ってしまう理由
  2. 4つの驚きのタイプ
  3. 恐怖と驚きの混合とその違い
  4. 嫌悪と軽蔑の違いとそれぞれの特徴
  5. 嫌悪と怒りの混合
  6. 4つの幸福のタイプ
  7. 悲しみが怒りや恐怖と混ざるときの表情

こちらからも分かるように、これまでに紹介した6つの感情は必ずしも単独で顔に表れるわけではありません。

時として怒りは幸福や悲しみとも混ざりあったりします。

たとえば誕生日プレゼントでサプライズを受けると、驚きは次第に喜び(幸福)を含んでいくはずです。

このように時と場合によって表情は複雑に変化していきます。

感想

基本的な6つの感情を理解した上で、複数の感情の混ざり合いについて理解するのはやや時間のかかるところではありましたが、

  • 相手の表情を正確に読む

という目的のためには役立つ書籍でした。

本書には、今回紹介したような写真が多数掲載されており、巻末には54枚もの写真が付録として付いていたので、表情を読む練習をすることができました。

表情分析を学ぶ人にとっては最適な書籍だと思います。

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初めて表情分析を学ぶならこの書籍で決まり
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